中国医療
2014年05月30日
①.原料
威霊仙とは、キンポウゲ科サキシマボタンズル根と根茎のこと。
また、テッセン、カザグルマ、センニンソウなどの根と根茎も代用されています。
②.性味
温性で、
苦い、辛い味がします。
③.主成分
トリテルペノイド
サポニン
フェノール類
糖
が主成分です。
④.効能
鎮痛作用
軟化作用
血糖低下作用
降圧作用
利尿作用
抗菌作用
⑤.処方例
蛇床子湯(ジャショウシトウ)
疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)
二朮湯(ニジュツトウ)
2014年05月29日
①.原料
茵蔯蒿とは、キク科カワラヨモギの花穂のこと。
②.性味
平性で、
苦い味がします。
③.主成分
ビネン
カビレン
などの精油成分
が主成分です。
④.効能
循環系への作用(心臓の冠血管流量及び心拍数の増加)
血管拡張作用
脂質代謝改善作用(総コレステロールの上昇抑制)
脂質降下作用
降圧作用
肝障害改善作用
利胆作用(胆汁分泌促進)
抗炎症作用
抗腫瘍作用
抗菌作用
抗ウィルス作用
解熱作用
⑤.処方例
茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)
茵蔯五苓散(インチンゴレイサン)
加味解毒湯(カミゲドクトウ)
甘露飲(カンロイン)
2014年05月28日
①.原料
茴香とは、セリ科ウイキョウの果実のこと。
茴香は、別名 「フェンネル」とも呼ばれています。
②.性味
温性で、
辛い味がします。
性味(セイミ)の 性とは、
生薬はその性質によって大きく「熱・温・平・寒・涼」の5種類に分かれます。
患者の冷えの症状を改善する生薬の性は、熱性と温性で、
熱性と温性の生薬は、体を温め、興奮作用があります。
患者の熱を抑える作用のある生薬の性は、寒性と涼性で、
寒性と涼性の生薬は、体を冷やし、消炎・鎮静作用があります。
性味(セイミ)の 味とは、
薬の味のことで「酸・苦・甘・辛・鹸」の5種類に分かれます。
(また、他に「淡・渋」の味が加えられることもある。)
なお、この5つの味は内臓とも関連があり、次のような性質があります。
酸(酸味) → 収縮・固渋の作用があって、肝に作用する。
苦(苦味) → 熱をとり固める作用があり、心に作用する。
甘(甘味) → 緊張緩和・滋養強壮作用があり、脾に作用する。
辛(辛味) → 体を温め、発散発汗作用があり、肺に作用する。
鹸(塩味) → しこりを和らげる軟化作用あり、腎に作用する。
③.主成分
アネトール
アニスアルデヒド
フェンコン
アニス酸などの精油成分
蛋白質
脂肪油
など
が主成分です。
④.効能
健胃作用
腸管蠕動運動促進作用
整腸作用
駆風作用
鎮痛作用
去痰作用
利胆作用
抗消化性潰瘍作用
活性酸素生成抑制作用
放射線障害防護作用
抗菌作用
⑤.処方例
安中散(アンチュウサン)
安中散加茯苓(アンチュウサンカブクリョウ)
枳縮二陳湯(キシュクニチントウ)
丁香柿蔕湯(チョウコウシテイトウ)
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2014年05月27日
①.原料
烏薬とは、クスノキ科テンダイウヤクの根を乾燥したもののこと。
烏薬は、「天台烏薬(テンダイウヤク)」とも呼ばれています。
②.性味
温性で、
辛い味がします。
③.主成分
リンデラン
リンデレン
リンデロール
ボルネオール
が主成分です。
④.効能
健胃作用
整腸作用
腸蠕動促進作用
鎮痛作用
交感神経遮断活性作用
血管拡張作用
⑤.処方例
烏薬順気散(ウヤクジュンキサン)
烏苓通気散(ウレイツウキサン)
芎帰調血飲(キュウキチョウケツイン)
芎帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
八味疝気方(ハチミセンキホウ)
2014年05月26日
①.原料
延胡索とは、ケシ科エンゴサクの仲間の塊茎のこと。
②.性味
温性で、
辛い、苦い味がします。
③.主成分
コリダリン
デヒドロコリダリン
アルカロイド
が主成分です。
④.効能
鎮痛作用
鎮静作用
抗けいれん作用
抗消化性潰瘍作用
活血作用
調経作用
中枢抑制作用
胃液分泌抑制作用
⑤.処方例
安中散(アンチュウサン)
安中散加茯苓(アンチュウサンカブクリョウ)
烏苓通気散(ウレイツウキサン)
枳縮二陳湯(キシュクニチントウ)
芎帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
牛膝散(ゴシツサン)
折衝飲(セッショウイン)
八味疝気方(ハチミセンキホウ)
2014年05月25日
①.原料
黄耆とは、マメ科ナイモウオウギまたはキバナオウギの根のこと。
②.性味
微温性で、
甘い味がします。
③.主成分
ブドウ糖
ショ糖
果糖
などの糖
が主成分です。
④.効能
抗腫瘍作用
免疫賦活作用
抗酸化作用
放射線障害防護作用
肝庇護作用
血圧降下作用
末梢血管拡張作用
強壮作用
抗炎症、抗アレルギー作用
利尿作用
⑤.処方例
黄耆桂枝五物湯(オウギケイシゴモツトウ)
黄耆建中湯(オウギケンチュウトウ)
加味帰脾湯(カミキヒトウ)
帰耆建中湯(キギケンチュウトウ)
帰脾湯(キヒトウ)
玉屏風散(ギョクヘイフウサン)
桂枝加黄耆湯(ケイシカオウギトウ)
紫根牡蛎湯(シコンボレイトウ)
七物降下湯(シチモツコウカトウ)
十全大補湯(ジュウゼンダイホトウ)
秦艽羌活湯(ジンギョウキョウカツトウ)
清暑益気湯(セイショエッキトウ)
清心蓮子飲(セイシンレンシイン)
千金内托散(センキンナイタクサン)
大防風湯(ダイボウフウトウ)
当帰飲子(トウキインシ)
当帰芍薬散加黄耆釣藤(トウキシャクヤクサンカオウギチョウトウ)
当帰湯(トウキトウ)
人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)
半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)
扶脾生脈湯(フヒセイミャクトウ)
防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
防已茯苓湯(ボウイブクリョウトウ)
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
補陽環五湯(ホヨウカンゴトウ)
2014年05月24日
①.原料
黄芩とは、シソ科コガネバナの皮を除いた根のこと。
②.性味
性は、寒性で、
味は、苦い味がします。
③.主成分
バイカリン
バイカレレイン
が主成分です。
④.効能
体温調節作用
中枢抑制作用
毛細血管強化作用
血圧降下作用
抗動脈硬化作用
肝障害予防作用
脂質代謝改善作用
抗炎症作用
抗アレルギー作用
抗消化性潰瘍作用
⑤.処方例
温清飲(ウンセイイン)
黄芩湯(オウゴントウ)
黄連阿膠湯(オウレンアキョウトウ)
黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
乙字湯(オツジトウ)
乙字湯去大黄(オツジトウキョダイオウ)
加減涼隔散(カゲンリョウカクサン)
葛根黄連黄芩湯(カッコンオウレンオウゴントウ)
加味解毒湯(カミゲドクトウ)
甘草瀉心湯(カンゾウシャシントウ)
甘露飲(カンロイン)
荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
五淋散(ゴリンサン)
柴葛解肌湯(サイカツゲキトウ)
柴葛湯加川芎辛夷(サイカツトウカセンキュウシンイ)
柴陥湯(サイカントウ)
柴梗半夏湯(サイキョウハンゲトウ)
柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
柴胡枳桔湯加五味(サイコキキツトウカゴミ)
柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)
柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)
柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)
柴蘇飲(サイソイン)
柴朴湯(サイボクトウ)
柴苓湯(サイレイトウ)
三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)
三物黄芩湯(サンモツオウゴントウ)
小柴胡湯(ショウサイコトウ)
大柴胡湯(ダイサイコトウ)
半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
※その他にも多数あり。
⑥.副作用
黄芩(オウゴン)には、生薬の副作用として、
空咳・発熱・労作時の息切れ、などの間質性肺炎の症状が現れることがあります。
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2014年05月22日
①.原料
黄連とは、キンポウゲ科オウレンなどの根茎のこと。
②.性味
性は、寒性で、
味は、苦い味がします。
性味(セイミ)の 性とは、
生薬はその性質によって大きく「熱・温・平・寒・涼」の5種類に分かれます。
患者の冷えの症状を改善する生薬の性は、熱性と温性で、
熱性と温性の生薬は、体を温め、興奮作用があります。
患者の熱を抑える作用のある生薬の性は、寒性と涼性で、
寒性と涼性の生薬は、体を冷やし、消炎・鎮静作用があります。
③.主成分
ベルベリン
コプチシン
が主成分です。
④.効能
健胃作用
鎮痙作用
中枢抑制作用
止瀉作用
抗消化性潰瘍作用
血圧降下作用
抗炎症作用
動脈硬化予防作用
免疫賦活作用
抗菌作用
⑤.処方例
胃苓湯(イレイトウ)
温清飲(ウンセイイン)
温胆湯(ウンタントウ)
黄連阿膠湯(オウレンアキョウトウ)
連解毒湯(オウレンゲドクトウ)
黄連湯(オウレントウ)
加減涼隔散(カゲンリョウカクサン)
葛根黄連黄芩湯(カッコンオウレンオウゴントウ)
葛根紅花湯(カッコンコウカトウ)
加味温胆湯(カミウンタントウ)
加味解毒湯(カミゲドクトウ)
加味四物湯(カミシモツトウ)
甘草瀉心湯(カンゾウシャシントウ)
荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
柴陥湯(サイカントウ)
柴胡枳桔湯加五味(サイコキキツトウカゴミ)
柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)
三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)
滋腎明目湯(ジジンメイモクトウ)
蒸眼一方(ジョウガンイッポウ)
生姜瀉心湯(ショウキョウシャシントウ)
清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
洗肝明目湯(センカンメイモクトウ)
竹筎温胆湯(チクジョウンタントウ)
女神散(ニョシンサン)
半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
明朗飲加菊花(メイロウインカキクカ)
抑肝散加芍薬黄連(ヨクカンサンカシャクヤクオウレン)
⑥.副作用
黄連(オウレン)には、生薬の副作用として、
食欲不振・下痢・便秘が見られる事があります。
胃腸の弱い人には向いていない漢方薬です。
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2014年05月21日
①.原料
遠志とは、ヒメハギ科イトヒメハギの根のこと。
②.性味
温性で、
苦い、辛い味がします。
③.主成分
サポニン
キサントン誘導体
糖類
樹脂
脂肪油
が主成分です。
④.効能
去痰作用
鎮静作用
抗消化性潰瘍作用
インターフェロン誘起作用
フォスフォジエステラーゼ活性阻害作用
中枢抑制作用
⑤.処方例
加味温胆湯(カミウンタントウ)
加味帰脾湯(カミキヒトウ)
帰脾湯(キヒトウ)
天王補心丸(テンノウホシンガン)
人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)
2014年05月20日
①.原料
艾葉とは、キク科ヨモギなどの葉のこと。
②.性味
温性で、
苦い、辛い味がします。
③.主成分
シネオール
フェランドレン
アルカロイド
ビタミン
ミネラル
が主成分です。
④.効能
止血作用
強壮作用
止痛作用
除湿作用
温経作用
散寒作用
去痰作用
利尿作用
解熱作用
補血作用
⑤.処方例
芎帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ)
四生丸(シセイガン)
艾附丸(ガイブガン)
艾附暖宮丸(ガイブダンキュウガン)